4月16日(日)京都ネットの第3回総会・懇親会を、上京区のルビノ京都堀川
で開催しました。総会出席者は44名です。
年間100件も相談受託
来賓は京都弁護士会副会長の吉田薫弁護士が出席されました。吉田副会長は京都
の住宅紛争審査会の検討委員で、挨拶の中で、「京都の紛争処理機関は、性能保証
住宅以外についても仲裁する方向で考えたい」と抱負を述べられました。
続いて、事務局長の木内哲郎弁護士が活動報告をおこないましたが、この一年間
に受理した相談件数が、関西ネットの倍の100件(電話問合せを除く)になった
こと。その内10件が訴訟中で、年内に1〜3件は判決が出るので、京都ネットの
勝訴例にしたいと抱負を語りました。また担当者を増やして、ニュースの定期発行
やホームページの充実を引き続き堅持していくこと等報告されました。
今後の課題としては、相談案件の進行状況を事務局で把握すること、行政機関と
の協同の取り組みを強めること、といったことが上げられました。
品質確保促進法で論議
基調講演は、京都府建築指導課主幹の松井正明さんに、施行されたばかりの住宅
品質確保促進法(以下、品確法と略)の解説をお願いしました。また、品確法の課
題について神崎哲弁護士が報告しました。神崎弁護士は問題点として、
1.建築後に人が住んだり、転売された住宅は対象外になること、それが抜け道
になる可能性があること。
2.瑕疵の判断基準が緩い技術関連資料集が一人歩きして、建て替えを認めない
等、裁判の根拠につかわれる恐れがあること。
3.性能評価機関は業者から依頼されて、本当に購入者の立場に立てるのか?と
指摘。
総じて、本来なら完成時に契約通りのものを渡す責任が業者側にあるにもかかわら
ず、まだまだその点が曖昧にされていると指摘されました。
会場からは、制度利用が大手メーカーに有利になっている為に、いっそう住宅の
画一化が進むと危惧する意見も出ていました。
恒例になってきた事例報告は3例ありました。(次項参照)
近年の判決の特徴は、木内弁護士が最近の判決の傾向について報告。
@瑕疵の判断を建築基準法及び施工令等を基準(最低条件)にして考えるように
なったこと。
A請負契約では、工事中に瑕疵や欠陥が明らかになっても、契約解除を認めない
学説が強かったのですが、最近では、社会経済的損失のない場合は、取り壊し
を認めたり、建替え相当額を損害賠償として認める例が増えてきたこと。
B瑕疵修補請求をして、工事代金を未払いした場合、相手から遅延損害金を請求
されることがありましたが、瑕疵修補・損害賠償と同時履行されると考え、判
決後、相殺の意 思表示をするまでは遅延損害金が発生しないと考えること。
C瑕疵修補の損害賠償の範囲に「建替え費用」を認めるなど、損害の範囲が広が
る。
D売買の場合でも、完成していないと不完全履行として契約解除を認めること。
E請負業者の場合でも、契約時に重要な事項について説明する義務があること。
等々、被害者の救済に少し明かりが見えてきた感じがします。
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