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5月27・28日の両日、札幌市で全国ネット第9回大会が開催され、京都からも 4名が出席しました。以下、概略を紹介します。 1 『欠陥住宅裁判の動向と法的問題点』 立命館大学の松本克美教授(京都ネット会員)からは、欠陥住宅判例の分析を踏 まえた研究報告がありました。請負における建替請求・解除の可否の問題や、建 築士に対する専門家責任など、日頃から関心の高い問題について、明快な解説と 積極的なご見解が示されました。 松本先生の報告は、私達を勇気づけるとともに、欠陥住宅紛争を戦うために理 論武装の必要性を示唆するものでした。 2 事例研究〜欠陥住宅事例に学ぶ〜 黒田七重さん(欠陥住宅を考える会代表)からは、欠陥住宅被害の実態について 報告がありました。 6pもの不同沈下によって亀裂の生じた壁面等、生々しい被害写真のスライド に、会場は騒然としました。 3 『台湾大地震視察報告』 野口志乃建築士による、台湾視察の結果と阪神淡路と台湾の比較報告は、阪神 大震災の記憶が薄れつつある中、都市直下型地震の恐怖を再認識する機会となり ました。 震災の経験を活かすためにも、今後の情報交流が大切だという意見は、重要な 問題意識だと思います。 4 『住宅品質確保促進法のその後』 重村達郎弁護士(関西ネット事務局長)からは、品確法の概要・問題点について 分かり易い説明がありました。既に動き出した制度ではありますが、今後の運用 次第で武器にも障害にもなりうる内容を包むだけに、運用に目を光らせていく必 要があるでしょう。 5 『欠陥住宅裁判例集』解説 今大会の当日、待望の「欠陥住宅裁判例集」が発刊され、編集に当たった永井 光弘弁護士(神戸ネット)から、その概要の紹介が為されました。今後の訴訟等に おいて有力な資料になるとともに、継続的に裁判例を集積してゆくことが不可欠 だと思います。 6 鑑定書の作り方 簑原信樹建築士からは、鑑定書作成の工夫について、ビジュアルな示し方を中 心に報告がありました。 「裁判官は鑑定書を読みたがらない」を大前提に、図を多用し、色分けや3D モデル図などインパクトのある実践的工夫の具体例は非常に示唆に富むものでし た。 盛りだくさんの大会でしたが、残念ながら、予定されていた「北海道ネット」立ち 上げは実現しませんでした。協力建築士の不在が大きな要因らしく、その意味で、今 後の課題が浮き彫りにされた大会でもありました。 今後、11月に九州小倉で、また来年5月には横浜で、全国大会が予定されていま す。 |